ウルトラマンマックス 「狙われない町」

実相寺回その2。
メトロン星人ってあれでくっついてるのかよ!というツッコミはいいとして、それとセルフパロディも別に構わないし(怪獣倉庫に隠れてる宇宙人ってイイよな)、ビジュアル面の良さ(今どきこんなに明かりがない夕暮れの町なんてありえない……でもそこがイイ)も評価するけど、、いつもながらのマックスの悪癖(?)、文明批判が今回もマイナスに働いてるように思えてならない。


結局携帯電話が嫌いだろうが、若者のだらしなさを嘆こうが、こんな内容じゃあ「単なる年寄りの愚痴」にしか見えない。はっきり言ってこの社会批判の要素をなくして、死にかけの宇宙人を救った少年と宇宙人の交流の話に絞ったほうがスッキリしたし、良い話になったのではないか。それこそ太田愛脚本で観たかった。


結局文明を批判しようと思ったら、それによる恩恵もきちんと描くべきだと思う。前回の話では環境破壊による突然変異の怪獣が暴れる話しだったが、それを生み出してしまった世代の責任に踏み込んでいたからこそ、ちゃんと説得力が持てたのだ。
昭和ウルトラの文明批判・戦争批判メッセージは、作り手がまだ戦前・戦中を知っていた世代だからああいう感じになった*1のであって、それを同じようにやってもどうにもちぐはぐになってしまうと思う。


まー個人的には携帯ってあんまり好きじゃないんだけど仕事上必要なのでしょうがないのだよな。文明ってそういうことなのよね。
http://asyura2.com/denjiha.htm

*1:まあその一方であさりよしとお氏なんかががデタラメなヒューマニズムと言ってしまうのもわかる