超星艦隊セイザーX 「父、帰る」


うわー!どのキャラのどのセリフも、そのひとつひとつがキラキラしているよ!


今回はすごく良かった。父性について真っ正面から向かい合った名作。おじいちゃんもお父さん(親父!と言いそうで言わないところが萌え)もたっくんも、それぞれの人生をきちんと生きていることが伝わってくる。大人ってこういうものだよな。ていうか今の特撮作品で一番リアルな大人を描けているのではないか。
ぱっと見ちゃんと叱る大人じゃないと!みたいな話に見えるけど、たっくんは別にお父さんが嫌いなわけじゃないんだよな。そのへんが押しつけがましくなくていい感じ。
そして家族に会いたいという自分の思いよりも悲しい思いをしている仲間を優先するたっくん……男だぜ!


特撮のほうも今回は原っぱでひたすら戦っているように見えて、ちゃんと武器の属性なんかのおもちゃ的な魅力を見せているし、塔が倒されるところなんかはありがちなミニチュアのビル破壊なんかよりよっぽどリアルに見えるのが不思議。特撮の魅力っていうのは怪獣が出てくることそれ自体が面白いのではなく、よく知っている現実が崩れちゃうところが魅力なんだよね。
星の消滅もモニターだけじゃなく、1カットだけきちんとビジュアルを入れてくれたのも良いね(ていうか当たり前ではあるのだけど)。


セイザーXって超星神シリーズだからとイロモノに見えて、実はものすごく王道なヒーローものだし、伝えたいメッセージを直球で投げて来てるんだよな。大人になるとどうしてもヒネた見方をしてしまうけど、子供にはちゃんと伝わってるといいなあと思う。
前も書いたけど、看板に踊らされてちゃあ見えるものも見えなくなっちゃうよ。