グルムグンシュと空中庭園

http://homepage.mac.com/cron/iblog/C1790922926/E20051107003103/index.html

白倉PDのブログ更新。これが[ひとりごと]なのが意味深でイイナ。
単に映画の話をしてるだけなのに、こっちが深読みしているだけかもしれんけど。



ところで「大人の特撮」という触れ込みの牙狼だけど、特撮やアクションはいいと思うけど、30分番組のせいかシナリオ的には薄いと思う。毎回観てるけど「大人」として共感して感心するようなエピソードはまだ出てきてないし、そもそも出てくるレギュラーメンバーはあんまり一般的な大人じゃないよなあ。生活感が薄いというか。「ビジュアル」な部分での大人の特撮なのかもしれないけど、それ以外の部分ではどうか?
観てるほうはちょっと「大人の特撮」という惹句に引っ張られすぎではないか。
受け取るほうは送り手の狙いにまんまと引っかかっているのではないか。


日曜に押井守監督の「イノセンス」をやってたけど、これってどう観ても甲殻機動隊2でしかないわけで、そのSFオタク臭さを消して「大人のSFラブストーリー」として売り出した鈴木敏夫PDの手腕はさすがだなあと思う*1。こういう宣伝戦略を考察するのは面白い。結局映画の宣伝というのはいかに盛り上げるかが勝負なので、結局批判する観客をも引きつける白倉PDは優秀だと思う。もちろん好意的な観客がそれ以上に居る(興行収入)という条件はクリアしてるし。
平成ライダー映画を観に行った人は、批判をするにしても宣伝側が仕掛けた結局なにかしらの「仕掛け」に惹かれて行ってるのは疑いようもない。


感想系サイトを読んでると、批判している人は単にそういう「仕掛け」を批判しているだけだったりして、それってまんまと宣伝に引っかかっていることに気がついてないのではないか?というものも少なくない。そういう人が「罵倒」してると思えば、別に気にするほどのものでもないのかもしれない。


まあ客が作り手のことを考えて感想を書く必要はないけど、そっちのことを考えながら観るとまた違った楽しみが発見出来るのは確か。メルマガや雑誌といった知識は作品を楽しむためにあるんであって、論争も含めて全ては娯楽のためのネタなんだよね。
たぶん自分は娯楽作品でマジ切れしたりは出来ないし、それがちょっと寂しくもある。そういうのが大人のオタク。

*1:ピザハットやケンタッキーで予告DVDが着いてくるキャンペーンとかやってたけど、ピザ食べながら血みどろの銃撃戦や解体されに人形見たくなるわけないよねえ