ASIN:B00009P68I
ISBN:4043625014

ソフトがでてたなんて知らなかった…不覚。

ナレーションが全然ないせいでどうなってるのか分かりづらい点はマイナス。先に書籍版を読んでおけばわかるけどあとでナレーションを入れると嘘くさくなると思ったのかな。3時間はちょっと長いかも。
オウム報道で見えてるようで見えてこなかった部分を観られたのは森監督のセンスと製作姿勢の賜物なんだろう。

単純にオウム悪として断罪しようとする人間とオウムの一般信者との距離は普通の人が思ってる以上に大きい。それはオウム側から観ても一般人の側から観ても同じことなのは、マスコミ報道からでは想像もつかないことだ。たとえ麻原を死刑にしたとしても何の解決にもならないというのが見えてくると思う。
いかにわれわれが顔の見えない人間に対して冷たいか、見ようとしないか…。それを都合のいい正義感で補強していることが一番怖いことなんだろう。

あと修行もなるほど異常に見えるかもしれないが他の宗教の修行も同じようなものといえば言える。騙されているからという認識だけならそれは間違い。修行系の信者と依存系の信者と、単にどちらも「マジメな人はどこかおかしい」というだけなのだ。そういう点ではおそらくひきこもりの問題と近いものがあると思う。


果して続編のA2ではその辺のメディアと信者と一般人の認識の違いがテーマになってくるので楽しみ。こっちも長そうだけど…。