日本の、これから「ダイジョーブだよね?若者とニッポン」

http://www.nhk.or.jp/korekara/
イラつくのがわかっててついつい観てしまったりして。若者側で観てるので(30すぎても若者側なのだから、まったくひどい高齢化社会だ)大人側がしゃべるたびに無理解に腹が立つ。
そもそも大人側は自分たちが正しい(これまで生きてこれたから)、という前提の説教しかないし、若者側はこれからの状況が簡単に変わらない(どころか不可逆である)ことを前提に話をしているのでかみ合うはずもない。


というより人選がおかしいのか。スタジオの大人はホワイトカラーの成功者ばかり。
IT化(もはや死語)によって、現代の仕事は一握りの管理職と多数の単純労働者で成り立っているという構造上、若者すべてが上位のポストにつけるわけがない、努力しても報われないという前提を大人側が理解していない。
努力しろというくせに、自分たちは時代に乗るだけで生きられ、努力しないでも良かった時代の人間だということもわかっていない。というより忘れ果てている。
ある意味、自分の立場を理解している若者側のほうがよほど成熟していると思うんだが。
まあ自分も大人側のポジションに居たら、若者のためにはビタ一文も出さずに既得権益にしがみつき、寿命で死ぬまで若者に説教たれちゃうと思いますけど!


番組では宇野常寛がわりと良い仕事をしていて好印象。著作(まだ一冊しかないが)はおもしろいのに単発の仕事の文章はなんかむかつくのはなぜなんだろう……。
本といえば売れたと言われてる下流社会とか下流志向っていったいどの層が読んでるんだ?大人側の人間が読んだとして、中年層の雇用流動化・若年層の就職支援にカネを出さない(そういう政党を支持しない)のであれば、一言も説教する資格などありはしないぞ。


まあ快適に生きるということはそれじたい、ケダモノよろしくあなたも私も他人を殺さないと成立しないのだから、自分の「分」を大事に生きる生活のほうがよほど人間的だと思うのだけどね。
貨幣経済という価値観に戦いを挑んでいるオタキングex*1には注目である。(ただ、個人的には評価経済には半信半疑だったりして。自分が王様タイプじゃないから?)