NEWS23

hissy555さんが書いてたので(http://d.hatena.ne.jp/hissy555/20060716/p1)試聴。
TBSだから平成ライダーは無理だと思います!昭和ライダーはTBSだけどネ。


ニュース23のリベラルな主張とメビウスの番宣が組み合わさったいかにもな特集といったところ。
映画に登場する昭和4人組が並ぶとどうしても「老人力」という言葉が頭をよぎります。


怪獣使いと少年」を授業に使うというのはいいけど、あの内容ならデビルマンのほうが強烈でイイと思うなー。しかしウルトラマンで語られてるヒューマニズムってときどきスゴイ勘違いしてるのも多いけど、そういうのはいいのかいな。ウルトラマンをヒーローたらしめているのは多分そういうのとは関係ない部分なんだよね。
市川森一との対談もまあフツー。最終的には「許し」しかないのはわかるけど、そればかりでは観客に訴えられないわけで、そこのところの葛藤を脚本家としてはどう描いてきたのかを語ってほしかった気も。


番組では怪獣を人間の悪の象徴みたく描こうとしてたけど、たいていの怪獣・宇宙人にそんな理屈なんてないんだよね。悪ではなく混沌・不条理であるからこそ*1討たれるのだ。どんなに努力しても本人とは関係ない理由で報われず、いくら健康に気を使っても事故で死に、建てたばかりの家を天災で失い、恩を仇で返され裏切られ続ける人間関係。現実がどうしようもなく不条理だからこそ、人間は勧善懲悪のヒーローの物語*2を愛するのではないかな。
大人の観方だとどうしても理屈に走るけど、正義とか悪ではなくてヒーローものの根本的な魅力ってそういうとこだと思うのよね。
もちろんそのシナリオを成すために超越した力を持っている、というのも必要条件になってしまうけど。正義なき力は暴力なり、力なき正義は無力なりっつーのもまた真実なのです。

*1:白倉Pが書くところの「異界」というのもアリだと思う

*2:白倉ライダーとかはどうなの?と言われそうだけど、報われない人をカッコ悪くは描いていないし、悪人は最終的にいい目を見ることもない