ガイナックス・インタビューズ

ガイナックス・インタビューズ

ガイナックス・インタビューズ

ガイナックス20年の歴史を作ってきたクリエイターたちへのインタビュー集。

ガイナックス取締役・統括本部長 武田康広―『世界人類がオタクでありますように』
映画監督 庵野秀明―『作品に対して責任を持つこと』
演出家、アニメーター 摩砂雪―『アクションの血』
キャラクターデザイナー、漫画家 貞本義行―『世界に入り込んでキャラクターを』
キングレコード常務取締役、プロデューサー 大月俊倫―『鉄人の時代』
ガイナックス取締役、プロデューサー 佐藤裕紀―『アニメに携わる人がアニメーター』
演出家 大塚雅彦―『活劇作品の面白さ』
映画監督 樋口真嗣―『エネルギーの塊を撮る!』
GDH代表取締役会長、プロデューサー 村浜章司―『賢くなったら終わりだ』
ガイナックス統括本部次長 神村靖宏―『知らなかった景色』
監督、アニメーター 鶴巻和哉―『思いがけないことが起こるつくり方』
演出家、アニメーター 平松禎史―『様式とその破壊』
イラストレーター、ゲームディレクター 赤井孝美―『自分たちは、なにゆえに自分たちらしいのか』
バンダイビジュアル専務取締役、プロデューサー 渡辺繁―『マルパソ 険しい道』
映画監督 山賀博之―『アニメは僕にとって巨大ロボットです』

てな感じで現在のガイナックスのディレクター、アニメーターといったスタッフだけではなく、社長や経理などの裏方、元ガイナックススタッフや、関連会社の担当までもきっちりフォロー。上下2段組500ページ超のボリュウムは伊達じゃない!
今でも業界の第一線で活躍する錚々たるメンバーの発言はどれも自分がやってきたことへの自信と誇りが感じられてカッコイイ。


日本のオタクシーンをリード・変革してきたガイナックスに才能が結集したというのは、まさに巡り合わせの奇跡というのを感じさせるし、プロデューサーの立場の人間のほうはそれについて冷静に考えていたというのがわかるのも面白い。やはり一つ一つの才能が問題なのではなく、それが集まったというところに最大の強みがあったのだなあ。
確かに現場の作り手は一癖も二癖もある人たちだし、そういう人たちを巧くコントロールして作品を作り上げるのもまた才能であることがよくわかる。プロデューサー方面に対する評価って最近になってやっと出てきたような感じだし。そういう面でもいろいろと発見がある内容。


20年前の濃厚で熱いオタクパワーや、ものを作り出す喜びといったものを強く感じる一冊。
なるほど岡田斗司夫が新しいオタクを思って涙するのも納得出来るような気がした。確かにこれと比べたら今のオタクがやってることなんてなにが面白いの?ってカンジなんだろうなあ。


ガイナックスと言えばエヴァンゲリオンですが。
加藤夏希、人気キャラのコスプレで“エヴァ”百科PR
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いまだに関連書籍が出続けるってのもスゴイですな。実写映画っていつになるんだっけ?