小さき勇者たち〜ガメラ〜
帰りに映画館へGO!
ああっ!ガメラだ!ガメラだよ!
もうファーストシーンだけでウルウルしてしまうくらいガメラ好きなので偏見はあると思うけど、これは間違いなくガメラ映画。
いわゆる怪獣映画的な、自衛隊やら政府やらのありがちでリアルな大人の世界の描写をスッパリ切り捨て、少年たちとガメラとの交流に絞って描いたのは正解だと思うし、酷評するのはてんで的外れではないかと思う。
http://movie.maeda-y.com/movie/00715.htm
田崎監督はそのへん非常に心得たコメントをパンフに書いてて、とても納得出来た。
でも僕は、そういう君たちにちょっと申し訳なく思っています。本当は君たちのためだけに新しい怪獣を作らなければいけないのに、僕や君たちのお父さんがさんざん遊んで手あかをつけたガメラを作り続けているからです。
新しいガメラの映画を作る時に、この手あかをちゃんと拭いて新品以上にきれいにしてから君たちの前に出そうと、最初にそれを決めました。
『小さき勇者たち〜ガメラ〜』に登場するトトは君たちのガメラです。
もしかしたら君たちのお父さんは、「お父さんの知っているガメラとは随分違うなぁ」というかもしれません。それでいいんだと思います。お父さんにはお父さんのガメラがいて、まだお父さんの心の中にはそのガメラがちゃんと生きているからでしょう。ガメラは昔から生命力の強い怪獣なんです。
なんと真摯なコメントではないか。
そもそも少年が飼ってたカメがガメラに……というのは、第1作の『大怪獣ガメラ』のコンセプトをそのまま受け継いでいるわけで、そういう意味では今作はガメラTHE FIRSTと言えるかもしれない。ガメラっていうのはもともとこういう怪獣なのであって、子供向けとバカにするのはまるで見当違いなのだ!
特撮パートはいわゆる東宝的なノリや絵作りとはちょっと違うけど、田崎監督らしい魅力的な見せかたをしていると思う。ガメラが段階的に大きくなるということで、役者と絡んだシーンが多いのも魅力。
敵役のジーダスは身軽な動きでちょっとUSゴジラを思い出したよ。でもって歴代ガメラ怪獣にも負けないえげつない攻撃の数々。そして人間を喰らう凶暴さ。デザインはシンプルだけど新生ガメラの敵役としては十分魅力的。
小さな体でけなげに戦うガメラの活躍に手に汗を握る名作。
緑の血をドバドバ流し、殴られ刺され斬られ傷つき、命を削りながらも子供たちのために戦う巨大な亀の怪獣ガメラ!
もし劇場で誰かが『がんばれガメラ!』と叫んだら、みんな応援を始めるんじゃないだろーか。この映画はそういう映画だし、ヒーローものの映画はそうあるべきだし、俺はそういう熱い作品が大好きなのです。
帰ってTシャツを試着。うーん、イイね!今年の夏はこれで決まりダネ!