仮面ライダー〈Vol.2〉希望1972 (マガジン・ノベルス・スペシャル)作者: 石ノ森章太郎,和智正喜,大畑晃一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2003/05メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 2回この商品を含むブログ (9件) を見る

ということで2巻目も読了。うん、映画のショッカーの描写はあれでいいような気がしてきたぞ。

筋立てやキャラクター造形に文句はないし、設定の隙もないし、アクションの描写も好みだし。これが本当の仮面ライダーだ!とお墨付きをあげてもいいように思うけど、逆に「仮面ライダーってなんだろう?」と思ったりもした。この小説は「仮面ライダー」として書かれているけど、本当にこれは仮面ライダーなのか?と、矛盾した疑問が浮かぶ。果たして自分は何が観たいのだろう?なぜ仮面ライダーにこだわっているのだろう?大人の鑑賞に耐える特撮ヒーローとはなんなのか?

そういうことを考えるのは楽しいし、そういう気持ちにさせてくれたという意味でも、この小説は読む価値があると思う。仮面ライダーというタイトルを知ってても知らなくても、仮面ライダーというタイトル抜きにしてもこの小説は楽しめるのだから。


ところで自分で考えをグルグルさせるのも楽しいけど、いざ自分の考えを人にわかってもらおうとするなら誰か(何か)に対する罵倒は必要ないし、愚痴を聞きたがる人はいないと思う。もし共感してもらったと思ったとしても、それは発展のあることじゃなく、ただの自分の考えの確認作業でしかないのではないか。
別に他人が自分の考えと違っててもフツーだと思うけどなあ。それを認められるのが大人の余裕ってやつ?