仮面ライダー響鬼 31話

桐矢くんのセリフの一つ一つが、今まで明日夢の立ち位置を曖昧なまま進行させてきた旧スタッフに向けられているようでニヤニヤしてしまった。
少年の成長物語が主軸なのに、ヒビキと絡めようとする場合にどうして父という要素をちゃんと書いて来なかったのか!?
正直これくらい密度のある、意味のあるドラマを観られて文句があるというのもどうかと思う。今回の話こそが「少年、第一歩だな」だろうに。いままではのび太の出ない「ドラえもん」みたいなものだったのだな。


桐矢少年の立ち位置は本来ならあきらやツトムがやらなければならない位置だったのに、今までやってなかったから今頃やるハメになったってこと、ファンならちゃんと読み取れるよな?明日夢イラネって言ってる信者のは高寺方針を真っ向否定なわけで、そのへんどうよと。何回も書くけど白倉PDはちゃんと高寺PDの作った物語の芯は引き継いでいると自分は思ってるよ。


とにかく今まで「ヘラヘラ」「オロオロ」「イライラ」しかなかった明日夢君がやっと血の通った人間に見えてきてよかった。ヒビキさんも完璧超人だけど日常生活は不器用みたいなキャラでフィックスさせることになるのかな?役者さんたちも生き生き芝居ができるようになってほんとうに良かったなあと思う。


桐矢少年の狙いは「決してかなえられない夢は呪い」という555での名テーマをもう一度繰り返すような形になるけれど、やっぱり魅力的なテーマ。
知力だけの男がいかに野望を達成するのか、というつかみもばっちりだし、明日夢の立ち位置も変化せざるを得なくなるだろうし、先が楽しみだな。
あんまりファビョってると楽しいことを楽しいと思えなくなるよ?そりゃ不幸でしょ。


さてさて結局予算の話を読んでも白倉氏が嫌いって人もいるわけで。それはかまわないのだけど、白倉氏がブログで、「重体の子供(響鬼)」を助けるために食い扶持を減らしさなければならない「自分の子供」が来年のライダーだとしたら、ライダーファンにとっては本当に悲惨な状況だよなあと思う。来年35周年らしいからねえ。「響鬼」ファンはともかく「仮面ライダー」ファンにとっては高寺PDは忘れられない名前になるかもしれないな。シュッ!