ファウスト Vol.5

ファウスト vol.5 (講談社 Mook)

今ごろ感想ー。今回も読みでがあって面白かったです。個々でワクワクするところはたくさんあったけどいちいちあげるのがめんどくさい。
同人ゲームの話はステキだな。同人界におけるプロデューサーはいいアイデアだし、実際にそういうことをしている人はいると思うけど、結局会社化することを前提にしないと難しいのではないか?普通の同人友達関係でもお金が絡んでくると面倒が起こってくるというのに。


気になったのは編集後記での『ファウストの読者にはメンヘル系の人が多いみたい』という編集長の言葉。
以前妹がファウストを読んだときに、「この本はみんな死んだり殺したりしてばっかりなのね」と感想をもらしていたけど、まったくその通りなんだよな。
小説という形態が登場人物の内面を描写するものだから、メンヘル系の人々の心にストレートに届いてしまうということなのだろうか。それこそ漫画なら少年漫画でも青年漫画でも死と暴力があふれているのだから。
大塚英志ラノベの書き方の本で書いていたとおり、送り手が死や戦いの意味について考えていかなければならないというのは同意できる。

こういうのに関しては、名前は忘れたけどアメリカのテレビプロデューサーが、『男がテレビで見たいのは死と食い物と女の裸だ』という身も蓋もないことを言っていて、その通りだなと思う。


そういえば先月のイベント*1東浩紀氏が結局まだファウストファウストに載っている作家がメジャーになっただけで、文芸の革新というまでには至っていないという趣旨の話をぽろっとしてたけど、やっぱりそう一朝一夕には行かないよね。ていうかまだ創刊して1年だし。どういうのが革新的な変化なのかというのもよくわからないけど。


表紙の折り返しをしおり代わりにしてるのは俺だけではないよネ。