今あえて「社会主義」へのラブ・コール ばばこういち

ISBN:406200576X

社会主義への純粋な信頼に基づいた本。今の右寄りの人なら片っ端から論破していきそうな内容だが83年はそういう時代だったのか。
このころは地球温暖化より氷河期の方が恐れられていたんだなあ。

人類が21世紀まで生きられるか疑問、軍の予算を福祉に、世界政府構想…。
今から考えるとお笑いに見える部分も多いがその当時は真剣だったんだろうな。ちなみに自分は小学生だった。


戦国時代>江戸時代の日本を考えれば世界的な国家の消滅も夢ではないと言うけどそんなことあるはずもなく。
世界中の国が日本人的なメンタリティを持っているならともかく「国」を否定することにはリアリティを感じられないなあ。人類の歴史を考えても。


時代の変化を考えて何か巧いレトリックでも思いつけばいいものを、今でも同じ考えのままの人がいるというのは幼少時によっぽど強烈な刷り込みでもあったのかもしれん。

この本は社会党共産党への苦言と期待にあふれているが阪神大震災社会党政権の対応についてこの人がどういうことを言ってるかちょっと気になるところ。