与太郎戦記 春風亭柳昇

ISBN:4651840124

finalvent氏のオススメの一冊(http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20040728#p20)ということで読んでみました。

 私は、春風亭柳昇与太郎戦記」、かな。絶版だろうな。
 みんな、本当の戦争を忘れていく。

 一番いけないのは、今、70代の「老人」たちだ、彼らは、戦後の老人なのだ。彼らの語る、戦争は、本土の戦時下というだけのこと。戦場はすでにメディア化されている。

 柳昇師匠のこの爆笑体験談は、本当の戦場のリアリティの一端がうまく表現されている。こういうものを読まないと、戦争というものへのセンスが失われる。

全くその通りの内容。
歴史というのはその時代の人間の気持ちに立ってみないと何も見えて来ないというのにイデオロギーはそれを隠してしまう。
敗戦で今までの価値観がまるきり変わってしまったという人にはお気の毒だけど、負けたせいで口をつぐんでしまった世代の声が全然聞かれないというのは異常だし、それをちゃんと評価しようとする点で小林よしのり戦争論1は評価するべきところは多かった。


僕の小学校3〜5年を受け持ってくれた先生はちょうどその世代だったけど(年がばれるか?)戦争についてはマイナスイメージだけで教えるようなことはしなかったし、それについてはとても感謝しているよ。