わたしはスポック レナード ニモイ
レナード・ニモイの自叙伝。
スタートレックのキャストの書いた暴露本は何冊も出てるらしいけど日本では未訳なので、日本ではこれが唯一のキャストによる裏話本になる。
俳優としてのこだわり、監督としての苦悩、自らの生き方がバランスよく描かれスタトレファンには必見の一冊。
というより映像作品がいかにたくさんの人の思惑がぶつかり合いながら作られてるかが非常によくわかる。
一人がいいと思ってもそれは簡単には通らないものだし、制作側がいい思っても見てる方にはさっぱり伝わらなかったり…。
なんでもそうだけど、ある作品を観るとき単純に監督や脚本のせいにするのはあまりにも短絡的な見方だって気がつけば幸い。
そうするとつまらないと思ってる作品でもまた違った見方ができるし、面白い作品もより深く楽しむことができるから。
時間がないオタクにとっては、娯楽はすべては消費するものになってしまうけど、本当は娯楽というのは味わって自分の実にするものだよね。