崖の上のポニョ
さすがは宮さん、ぱんつの見える幼女を描かせたら世界一だゼ!
ネタバレありで。
ぶっちゃけイマイチだったのだけど、ビジュアルはやっぱりスゲー。
1カットたりとも気の抜けたカットがないのはさすがとしか。
海中の家、海沿いの町(道路にドックが突っ込んでる町ってモデルがあるのか?)や、海に浸食された世界と、そこで生き生きと動く魚介類の数々はさすがのジブリクオリティ。海中もまた空なのだなあ。
それじゃなにがダメかっていえばやっぱりシナリオなんだけど、ポニョをほとんどの人が不思議に思わないとことか、見えない裏設定や死のメタファーなんかは別にどうでも良いんだよね。
何が一番いけないかというと、主人公たちの目的に対する試練が見えないところ。悪役・ドラマの不在。
ポニョが人間になれないと世界が滅びる……にしては、それに対する緊迫感はないし、宗介はポニョを人間にするために旅をするわけでもないし。そもそも主人公たちが自分たちに課せられた試練を知らないまま話が進んでしまうんだからドラマになりようがない。結果として盛り上がりも感情移入もないまま話が進行しちゃう。
最後のオチの「半魚人を愛せるか?」という問いも、宗介にとっては何も悩むところがないのでクライマックスにもなんにもなってないし。
このへん、初めから「両親を助ける」が目的として明確な「千と千尋〜」や、人間だけど蟲も愛するというキャラクターが明確なナウシカなんかとは違うわけで。
勝手な想像ながら、企画当初はハード路線でいってたけど、子ども向けにしようとして面白い要素・ドラマも一緒にこそげ落としちゃったような気がしないでもない。
とはいえ主人公の宗介が5歳と思えない完璧超人なので、ソフト路線にしても子供だってまるで感情移入できないと思う。喜んでもらおうったってそりゃムリでしょう。
あとシナリオがダメでもキャラがよければ……というのもこの映画では期待できないのが辛いところ。
まあそんな感じなのだけど、見る映画としては良いのかも。
それはそうと劇場で売ってるポンチョ風の巻きタオルはエロいよな!コスプレして!
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