仮面ライダーカブト

「わぁだちネイティブは、人間の中で、人間として生きている。彼のように、気づがねえ者もいる。そのネイティブを炙り出し、抹殺する……。いわば、ワーム特殊部隊」
「ワームとネイティブの戦いも、本格化してきたということか」
「でもそれって、人んちに隕石で勝手に来て、人間をまきぞえにしてるみたいな……」
「だがら、罪滅ぼしをしてえんだ」
「罪滅ぼし?」
「人間として、青森でリンゴを作ってる。ネイティブは、都会だけにいるわけじゃねえ。地方にだっていっぱいいる。わぁは、おいしいリンゴで罪滅ぼしがしてえんだ」
「だからネイティブな津軽弁なんだ。だからってリンゴって……」

よみうりランド08「APPLE」より。仮面ライダーカブトの現状まとめ。


そろそろまとめに入ってるカブト。ワームにもイイ奴(ネイティブ)と悪い奴(7年前型)がいるってところでお話的に一応のカタはつくのかな。ひよりもぼっちゃまもネイティブだから殺さなくてオッケーだし、他の連中もネイティブ=善は確定だから問題なしというわかりやすい結論に落ちついちゃいそう。なぜネイティブは人に擬態するの?擬態もとの人はどうなってるの?という疑問はまだあるけど、そのへんはなんとなくスルーされて終わりそうな予感!*1


そのイイ奴悪い奴の区別がはっきりしないで苦しんでるのが加賀美だけど、ネイティブはイイ奴ということを知ってる視聴者から観るとカラまわってる感じ。そもそもワームに兄弟を殺されたからワームはみんな敵、っていう理屈は敵味方がはっきりしてるテレビ番組の中だけの話*2だし、そもそも弟の復讐だけならとっくに終わってるんだよな。
ネイティブの存在を知ってた天道にしても、なんか今までの行動がちぐはぐなんだよなあ。「そういうことか……」は万能のセリフ。劇場版はやはり別ワールドだったか。
ネイティブがZECTを作ったにしても、加賀美パパがゼクターの設計図を燃やしてたりワームと手を組んだりしてたのはなんだったんだろう。なんだったんだろうっ!


と本筋はあいかわらずだけど、存在感のある悪ボスが出てくるとなんとなく形がついちゃうのが不思議。今回はアクションも凝ってて良かった。最終決戦では果てし無く時間を遡りながら戦うのかしらん。


去年の響鬼明日夢が弟子入りした想定の話をそのまま使ったから話がヘンになった、という推測が的を射てて面白かったけど、もしかしたら今年もそうなのかもしれんね。どういう事情があったのかってのは結局明かされることはないままなんだろうなー。もともと想定されてた展開を考えるのも面白いかも。
http://d.hatena.ne.jp/korohiti/20061116/p2
ひよりの正体バレが重なったのがダメ、というのは確かにそうだと思うけど。個人的にはやっぱりひよりの性格の問題かなあ。ひよりが帰るべき日常の象徴とするなら、ちょっと変だけど明るい天然娘にしたほうが良かったよーな。女性ウケ悪そうだけど。もともと虫っぽい人の正体がワームっていわれてもー。
劇場版がまるっきりテレビと無関係なことがわかった今、米村氏が想定してたカブトのシナリオ的な仕掛けの面白さは永遠の謎になってしまったのね。

*1:天道の両親やぼっちゃまの仇ははきっと勘違いか、ネイティブはワームを殺して成り代わってるか

*2:俺のじいちゃんは日本人に殺されたから日本人はみんな殺す!なんて人がいたらキチガイでしょ