萌える男

萌える男 (ちくま新書)


感想追加。

他の人の感想をはてなで探してみたけど思ったより反応が薄い感じ。*1
熱心にアラを突ついている人もいるけど、結局は恋愛ニートの自己弁護なんだからもっと優しくしてあげてもいいんじゃと思うのだけどどうだろう。こう書くとまるで初めから本田氏に勝ち目がないと思っているように見えるけど、実際そう思ってたりして。実はそういう勝ち負けには別に興味なかったりする。

電波男」を読んだときには、女性に嫌われてもデジタルに逃げれば良いという部分には同意するけど相手に砂をかけて逃げなくてもいいだろうに、と思ってたんだけど、今回の本ではそういう意味のない罵倒が出てこない部分に好感を覚えた。そういうのは結局男から見てもエレガントじゃないし、やっぱり嫌いなタイプなので。単にそれだけのことで評価も全然変わっちゃうんだよね。
まあ以前のはアジ文章みたいなものなので、そういうのを演じてる部分もあるかもしれんけど。それをまんま真に受けてマネしてる人のイタいことといったら!*2


おとといの感想にしても、本田氏の心境の変化を楽しんで読んでる、という部分は少なくない。文章それ自体よりも本人のキャラクターを面白いと思ってるわけで、そういう楽しみかたのできる作家はけっこういるのではないか。中村うさぎとか。
実際「電波大戦」の会談以外の部分、ヨガ道場体験記や合コン体験記のところなんて何を書いてるやらさっぱりわからなくて、この人は潜入ルポみたいなことをするライターには向いてないんだろうなと思った。


まあそれはともかく今後の本田氏の変遷が楽しみだったりする。非モテコミュニティって結局強制力があるわけでもないし。どうせ彼女ができたら今まで支持してた人も嫉妬するんじゃないだろーか。*3
でもまあそれも良し。
関係ないけど滝本竜彦氏はなにかの拍子に殺されるんじゃないかという気がする……。


ところで「電波大戦」は非モテ系の人には必読だと思うし、会談している4人のお話も非常に面白くためになるのだけど、結局のところどの人も「クリエイター」なので一般の人*4とは感覚の違う部分があると思う。こういう人たちは直接は語ってないにしても自分の子供を作らなくても、自分の「作品」を後世に残せるということで昇華できる部分があるのではないか。そのへんでも「純愛→家族」路線の本田氏とはズレが生じてきてる気がする。
つーか以前も書いたけど自分のためだけの愛情って結局余ってくるんだよね。トシのせいかしらん。
電波大戦

にしても理想のタイプを作品にしたらそれが現実に現れるという倉田先生の例はうらやましすぎるなー。俺もなんとかならないものか。何倍差かの年齢差が問題ながら。倍単位かよ!

*1:買い物リストだけのブログって誰に読ませたいんだ?

*2:非モテを支持しない男も同類扱いでけなされてもなー

*3:電車男(テレビ版)の最終回でのネット住人との別れのやりとりは、電車男本人ではなく電車男の「ストーリー」との別れを惜しんでいたに過ぎない。そこにあるのは友情ではないだろう

*4:だから単なる非モテ諸氏がマネしようとするとイタく見えるわけだ