仮面ライダー響鬼 #38

今回も響鬼、濃厚。

林に入って説教すれば旧響鬼の雰囲気。はおいといて、米村脚本は井上脚本が敷いた路線をきちんと受け継いでいると思う。ちょっと詰め込み過ぎな感もあるけど、これも前半の巻き返しをしなければならないせいか。魔化魍のデザインがアレなのは最初からだから無問題。逆に肩ラッパの特徴が明確な分、今までよりもずっと明確なキャラクター性を与えられているといえる。*1


師匠を乗り越えたはずのトドロキが再びザンキに殴られたがる気持ちがわからない人は、やけぼっくいに火がついた恋をしてみればよろしい。永遠にやり直せないと思っていた相手と、またやり直せるチャンス到来!だというのに相手は若くて綺麗な恋人とアツアツ……。
という腐女子的たとえはアレながら、でもそういうことだと思う。
「人って弱い部分で恋をするものだと思うの」


ところでなぜザンキが子供にも人気がある*2かというと、誤解を承知でいえば結局のところ「男らしい」キャラであることにつきるのではないか。
もちろん初登場時からキャラ立てに成功している、武器がカッコいい(こん棒は脇役か敵の武器だ)、演じる松田賢二氏の存在感というのもあるけれど、もうちょっとつっこんだ理由を考えてみるとヒビキのキャラクターが「厳しく叱ってくれる父性」、ではなく、「挫けたときに帰れる母性(ヒビキは決して明日夢を叱らない)」であるせいで、余計にザンキが正統派の、主人公らしいヒーローに見えるのだ。


間違いを堂々と正す(≒悪を倒す)ことは、そもそもヒーローの第一条件ではないのか?


ヒビキと似た立ち位置にザンキを登場させた時点で、男の子向け番組における「ロールモデルとしてのヒビキ」という目論見はすでに破綻していたのかもしれない。


やさしいパパもいいけれど、怖いオヤジにも男の子は憧れるものだ。
男の子がなりたいものはおかあさんではないのだから。

*1:のだがマジレンの神々のデザインがマジでカッコ良すぎてギャップが……

*2:http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1125880164/275-289