亡国のイージス

TBSの原爆特集は置いといて行ってきたー。正直ビミョーな出来。

ダイジェストチックな脚本がダメな一番の原因なのだけど、アクション物としても見せかたが中途半端。タメて見せるのは映画として基本じゃないのかな。

そもそも尺がないせいで各キャラクターの心情もさっぱり伝わって来ないし、原作にあるシーンを細切れで無理に入れているのでかえって訳がわからない。シーンを入れろという要望があったのかもしれないけどこれは編集の罪ではない気がするよ。


こんな感じでトバされてばかりいると、原作の魅力がいかにキャラクターの描写にあるのかというのがよくわかる。他の人の意見もあるとおり、原作も冷静に見ればツッコミどころはあるのだけどそこを読ませてしまうのが福井晴敏作品の魅力なわけで。
映画では結局キャラクターが弱いせいで原作のメッセージ性のあるセリフも滑り気味……。


協賛している産経新聞は同紙の論調に合わせて「国防」の視点からこの映画をプッシュしているけど、実際の映画はアクション風味全開でちぐはぐになってしまっているような気がする。メッセージ性を期待していくと肩すかし。
そういえば画コンテで庵野秀明氏の名前があったのだけど、どこを担当しているのだろう?どっちにしろ実写はもうやらんほうがいいんじゃないだろーか。


あと別に朝鮮を悪役にしてもかまわないと思うけどね。そのへんをナーバスに考えていくと、半ば国策で日本批判をしている向こうの国のテレビ番組や映画にいちいち干渉せんと不公平だし(これが対等ってもんです)そんなことやってられないと思うよ。