日本オタク大賞 2004

http://www.granaten.co.jp/award2004.html

司会
 ◆鶴岡法斎
 狂四郎2030
「20年もやってて過去の遺産を使わないでいるのが素晴らしい」

 ◆小栗由加
 下妻物語
「私ここにいていいんでしょうか……」

メイン出演者
 ◆唐沢俊一
 ベルヴィル・ランデブー
「オタク的にちゃんと見られる部分も用意されている」

 ◆東海村原八
 MS IGLOO
「1年戦争ファンには直撃」

 ◆石黒直樹
 ふたば☆ちゃんねる
「ネット上でつながったオタク同士で様々なキャラや物語を生み出しあう、オタクの創造性が一番熱く感じられるネットコミュニティ」

 ◆多根清史
 PS2鉄人28号
「正太郎君の1番の死因が鉄人に踏み殺されるんですよ」

 ◆藤津亮太
 ぴちぴちぴっちピュア
 甲殻機動隊SAC2ndGIG
「大作もいいけどこういう普通のTVアニメも……」

サブ出演者
 ◆岡田斗司夫
 フィギュア萌え族(仮)
「オタクの分断を表面化させてくれました」

 ◆眠田直
 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ
「毎年楽しませてもらってます」

 ◆氷川竜介
 まいっちんぐマチ子先生DVDボックス
「1話1000円で1年マチ子先生があなたのもとに!」

 ◆更級修一郎
 鋼の錬金術師
「各世代を問わず支持されている」

 ◆原えりすん
 RCジェットモグラ
「タカラがやってくれました」

 ◆ドリー尾崎
 Mr.インクレディブルのインクレディブル夫人
「こんなにエロくていいのかと」

 ◆みのうら
 ニンテンドーDS
ピクトチャット楽しいですよ」

オタク大賞
びんちょうタン (擬人化キャラクター代表)

出演者の方々はmixiに入ってる人が多いのでそっちで見た方が早くて正確かも。



ここからレポ。

会場は当日券売り切れでぱっつんぱっつんの満員。
いつもは客に解放されてるお座敷席の方にサブ出演者がいるせいでよけいに狭い。
テーブルは全部片づけられてイスだけの会場だったと言うのに……。


今回はまず初めにオタクの定義をフリップに書いて出演者が自己紹介。去年の結論がオタクの拡散と浸透だったせいかこれを初めに出したのは構成のキャプテン岡野氏の狙いだったのだろう。
岡田氏のオタク論について語る人がオタクという定義が印象的。


去年と同じく毎月にあったオタク的なニュースを書いた台本を読んでコメントしていくと言う形式。
今回は後ろのスクリプターに映写、それを大筭ギチ氏が読んでいくということに。
司会が前回の岡田氏から鶴岡氏に代わったのはマンネリ打破という意味なのかも。

今回はゲストが増えたのはいいけど結局サブ出演者席の岡田氏が喋りまくってたのであんまり意味がなかったような。
鶴岡氏もがんばっていたけど相方の一般人代表の小栗氏がかなりのボケキャラだったのでものすごく苦労していた印象。実は最前列で鶴岡氏の真ん前で見ていたのでかなり辛そうだった……。
鶴岡氏は結構ナーバスな感じの人で時々目が合ってしまってメモとか全然とれなかったりして。
小栗氏に関しては最期にこの番組でこんなに笑いをとれた一般人代表はいないと唐沢氏がフォローを入れてた。


去年と同じで時間がない……というか語るとキリがない人ばかりなので自分が重要だと思った話題もガンガン流れて行っちゃうのがもどかしい。さすがに3回目なので慣れたけど……。
面白い話はいろいろあったけど書いてくとキリがないな。



印象的だったのは出演者の中でも十分に断絶が見られたこと。
「僕たちは先達は後進に、後進は先達に面白いものを伝えあってケンカなんかしないと思ってたけど全然そんなことないね」という意味の話をしていた岡田氏の締めが端的に顕している。

その一方で唐沢氏などは「我々ロートルに入ってきたオタクは一般社会と巧く折り合いをつける着地点をさがさなければいけないのではないか」という締め。
今年なくなった人の追悼コーナーも一人でやっちゃうし相変わらずの大活躍。


ていうかサブにいた人々がほとんど喋らなかったのがもったいない……。原氏や眠田氏などは全部で5分も喋ってなかったような。
遅刻してきたみのうら氏と更級氏でライトノベルの定義が全然違っていたのも面白かった。
更級氏がファウスト方面の話をしようとしてもラノベの文脈とはやっぱり違う気がするな。
森川嘉一郎東浩紀みたいにトップを相手にするのも有りだけどオタク的にはすそ野の部分も大事という唐沢氏の意見は的を射ていると思う。

サブ出演者だとドリー尾崎氏がゴジラ北村龍平氏のことを「龍平は……」と呼び捨てにしてて2丁目オーラが出てるよ!とウケてた。


大賞の擬人化キャラクターというのは、司会の鶴岡氏が擬人化キャラクターが全然わからない!というので時間を一番割いていたのもあるけどマイナス要素のない話題として他になかったのもあるそうな。
去年と同じことを言っているなあ。
去年の赤熊賞みたいにモメたくなかったらしい。やはりモメたのか(w


個人的にはオタクアミーゴスの3人が好きなのでやはりそっちの意見に賛成してしまう。去年オタク大賞の選考に満足いかないなら東浩紀でも呼んで自分達のオタク大賞を作ればいいと、それこそ石黒氏が書いてたような気がするけど、経験と喋りの巧さを考えるとTV番組的には唐沢・岡田コンビは外せないよなあと思う。
それにやっぱり唐沢氏の言う通り東・森川的オタクがオタクであると言うのはやっぱり違和感があるんだよね。
自分もオタクであることに羞恥心を覚えつつそれを楽しんでいるせいだろうか。

今回で言えば石黒氏を呼んだのはナイス人選だと思ったし、去年よりずっと喋りがよくなってた藤津氏も良かった。来年もこの面子で行くのかな?


オタクに関して「俺たちはドブネズミですから!」ていうのが今日のホットワードだったと思うよ。

これね。

 オタク界隈をエロを基準にして区分けするというのは良い案だとは思うのですが、エロゲーのアニメやノベライズが一般向けにリファインされて市場に投入されたり、エロゲー出身のクリエイターが東浩紀講談社ファウストによって「新世代の才能」として大々的に売り出されるといった状況があるように、市場や企画的にエロと非エロが不可分な状況になってしまっているのが、現在のオタク界です。オタク系のエロ市場自体が、非エロ側の企画やクリエイター発掘の場として使われているのです。さらにユーザーレベルでも、とある作品の真面目なファンが自分のファンサイトで「この作品のエロ同人誌を買うような連中はドブネズミ」と発言したところ、「エロだって立派なファン活動だ」とエロ同人誌を支持する同作品のファンにパージされるという笑うに笑えない騒動が起こる始末です(非エロの作品をエロで汚す事への罪悪感や著作権的な問題も、この類のオタクには希薄なように思えます。著作権意識に関しては、オタクに限らず若いネットワーカーにも当てはまる問題だと思いますが)。

http://haguruma.2log.net/archives/blog119.html



なんか2月か3月に「裏オタク大賞」をやるような話もあるみたい。行くか!