ファウストVol.4

読了。
今回も納得のクオリティ。

文芸合宿なんて大学の文芸部でやってそうだけどやってないよなあ。
リレー小説はありそうだけどそれなりに読ませるものになっているのは作家の実力ということか。


なんとなく本棚にあるVol.1をオークションに出したくなるけど重版かかってるんじゃ無理かな。


新現実はどうだろう。

個人的には「ファウスト」はメフィストの分派ではなく、新現実で大筭英志と袂を分かった東浩己の本という印象があるのだけど(全く見当外れだし、偏見ってことは自分でもわかってるけど)、こっちは大成功しているのに新現実のほうはマンガにしてみても全然それを受け止めてほしいはずの世代に向かってない気がする。

正直第2号で左翼思想誌になった時点で佐藤友哉が書いてるのが不思議だったけど、今号のファウストの対談を読んでると大筭としては客寄せとしてのユヤタンをキープしておきたかったのかなあと邪推してみたり。実際自分もそれ目当てで読んでたし。


コミック新現実は、ぶっちゃけ若者に本気で影響を与えようとするなら田島昭宇でも呼んでおくべきで、吾妻ひでおを呼んでどうするよというのが正直な感想。
これじゃ30・40代に向けたオナニー雑誌と言われてもしょうがない。

たとえファウスト新現実がターゲットにしている世代に理解されないとしても(もしかして意識的に住み分けようとしたのかもしれないが)数が捌けないことには意味がないし。
選挙権を持っているインテリ層に向けて内輪受けの雑誌を作っても終りの定義されていない「戦時下」なんて終わらないと思うのだけど。


自分は結局負けるとわかってても闘うというのに共感できないのかもしれん。
そんなのただの自己満足だしな。