昨日届きました。
わたおにを手がけたよつばスタジオのパッケージデザインもさることながら森川嘉一郎氏のレイアウトも非常にクールでカッコイイ!


同梱のヴィネットは果たしてこういう企画、こういう生産体制、そして原型師という条件がそろって初めて完成される奇蹟的な出来。
そうなんだこれがアキバでオタクなんだ!
この人選は正しいというかこういう箱庭的なものにすべてを表現できてしまう日本人的特質を世界に知らしめるのにこれ以上のものは存在しないだろう。


本文のほうも、定義づけようとすればするりと逃げてしまう「おたく」というものを上手く捉えて説明できていると思う。
サブカル方面からのアプローチはベコベコに叩かれるというのに建築関係の森川嘉一郎氏のまとめかたに一番しっくり来るというのは何かの皮肉だろうか。


斎藤環氏の文章もキレイにまとまっていて、

私による「おたく」の記述(定義ではない)は下記のようになる。

(1) 虚構コンテクストに親和性が高い人
(2) 愛の対象を「所有」するために、虚構化という手段に訴える人
(3) 二重見当識ならぬ多重見当識を生きる人
(4) 虚構それ自体に性的対象を見出すことができる人

というのも痛いほど同意。

ペド漫画を読んでペド犯罪に走る人はどうなんだろうというのはあるけど。
現実すらも虚構化されて行ってるような気がするな。というか犯罪者はみんなそうなのかも。


一つのパッケージとしての完成度が非常に高くて、おたくもそうでない人も買って損はないと思う。
ううむ、「げんしけん」のアニメも楽しみだなあ。



とりあえずこの本に納得したならこれを読むべき。

趣都の誕生 萌える都市アキハバラ

趣都の誕生 萌える都市アキハバラ

もの作りの日本人論としては古いけどこれかな。