ラスト・サムライ
今頃観た。
もっとケレンが強いかと思ったらそうでもなくまっとうなフィクションとして面白かった。テーマを語るにも方法が間違ってたら意味がないというのが良く判るアクションの冴え。画面の密度とテンポの良さ。
ダンス・ウィズ・ウルブズのサムライ版といえば身も蓋もないけど、主人公がインディアンの虐殺でトラウマを持ってるというのはアメリカの良心だと信じたい。
史実と違うといってもフィクションであることが明確である以上「パール・ハーバー」よりずっと良心的だし嫌味がないのもいい。
主人公がラストまでいるのはちょっとご都合主義かな…。
ただこれを観て今の日本もガンバレといわれるとちょっと困る。ハリウッドスタイルではあるけど勧善懲悪というものじゃないし観終わってスッキリする印象ではなかった。
今の日本がこういう精神的なものを土台にして成り立ってるというのは覚えておかなくっちゃならないけど。
DVDが出たら渡辺謙が吹き替えるのかなー。値段が高くなりそうだ。
あと日本語のセリフは英文で全部字幕が出るけどいかに原語のニュアンスが殺されるかと言うのが良く判る。洋画は字幕で観る派と言うのは失われた情報量を考えるともったいないと思わないのかな?少なくともネイティブと同じタイミングで笑えるくらいにならないと!