国際おたく大学’98

ISBN:4334971822

先日のオタク大賞の前身みたいな本。審査員とかぶってるライターも多い。各ジャンルに詳しい人に報告をしてもらうという形式なので岡田斗司夫個人の文が苦手な人にもおすすめ出来る。

D論やゲーム論は今読むとその状況の違いに驚く。いまLDを安いからといって買う人はいないよな…。
恥ずかし半分の少年愛は今やジャンルのひとつとして大きくなってるし大人を取り込んだ玩具のほうはすっかり熟成したし…5年の歳月でオタクはどんどん変わっていくのね。

結局こういうのの面白いのはオタクを現象として客観的に見ているからであってネットの駄文がつまらないのとはそこが決定的に違う。そのためにはいろいろな基礎教養と文章力と弁論術が必要になってくるのだけど。

業界のこれからについて半端な予想をしたり今の現状をきちんととらえ直したりするために一度読んでおくべき本。純粋に読み物としても面白いからおすすめ。