ニッポンの真実 マンガ・アニメはディズニーを越えるか?

http://www.bs-i.co.jp/shinjitsu/next/

Nステからチャンネル変えたらたまたまやってた。これも業か。観たかったのでいいけど。

ゲストの鈴木PDも海部助教授も現場の人間なので素人のアニオタの言うことずっと実際的で面白かった。

ディズニーを越える越えない以前にアニメーションを武器として使ってたアメリカと海外でも売れるというだけのりゆうで無国籍なものを作ってた日本ではとらえ方が全然違うわけで。クリール委員会なんて戦前の組織なのに今でも影響力有るんだろうなー。まんまとミッキーマウス著作権延ばしてるし。

あと韓国の文化政策についてちょっと読んだことはあったけど具体的に数字で出されると危機を感じる。実際韓国がどれくらいのものを作れてるのかはわからないけど今後はうかうかしてられないというのは納得。西欧とは指向が違うのだからこっちの方を心配しないとね。企画は日本だけど作画は海外というのに危機を感じる鈴木PDの心配は日本のアニオタすべての心配でなければならないはずだが…。
http://www.meti.go.jp/policy/media_contents/downloadfiles/dai2kaikokusaisenryakuken/siryo5sanko2.pdf

作家性が出る日本のアニメとキャラクター性で見られる海外のアニメという対比も面白かった。実際ビデオ屋に行っても邦画は監督別だし洋画は俳優別だし。だから単純に一緒に語れないのよね。

これからの日本が輸出するものがモノからコンテンツに移行しなければならないという番組の結論は納得できるけど今からでは遅すぎるというのが率直な感想。
文化として研究するなら雑誌で捨て記事を書いてるライターを講師として呼ぶくらいの柔軟性が無いとダメだと思うし(アニメをサブカルチャーとして語ろうとするときのアニオタの反応が、いかにサブカルとしてカテゴライズする人々の感覚と離れてることか!)それが正しいのか検証する文化も育ってないという点では、日本にはまともな批評家がいないという東浩己氏の指摘は正しいと思う。すべてはこれからなのかな…。番組内でもちばてつや氏が日本の漫画は黎明期と言ってたし。あの大作家をしていまだ黎明期ですよ!

CG技術が発達してもそう簡単に手書きの代替になるとは思えないし、将来今の優秀な人材がいなくなる前に後継者を育成しないとまずいだろうな…。それは教育機関に金を落とすことじゃなく、現場の状況を改善することだというのがホンのちょっぴりだけど現場にいた人間の感想。やっぱり子供が憧れる職業じゃないとダメなんだよ!