笑うイラク魂

http://www.ne.jp/asahi/cinemesse/toyonaka/iraq.html
ビデオね。
アメリカ軍の攻撃直前のイラク国内を撮ったドキュメンタリー。といっても手持ちビデオと拙い英語のインタビューは編集や演出の効いたそれよりはるかに好感触。鞄値切ったり鯉の塩焼きを食べたりと気負いのないホームビデオみたいな作りで親戚のおじさんの撮ったビデオみたいな雰囲気すらある。

イラクの人々も気さくに結構突っ込んだインタビューに答えてくれて、タイトルどおり戦争直前なのに悲壮感を感じない内容は、普段脚色ばかりの報道を観てると非常に新鮮に映る。
とはいえカメラのまわってるところは常に情報省のガイドがついてるから滅多なことは言わないのだけど。フセイン批判なんてもってのほかだし、実際のところは映像を観て自分で判断するしかない。他の国と比較するにしてももっとイスラム系の国のこと知らないと判断できないんだよね。でもイラク親日的ってことを知るだけでも十分価値があるんじゃないかな。
フセインイズベリベリベリベリベリベリベリグッド!!」といってお札のフセインにキスするおじさんはどう見ても普通じゃないと思うケド。

最後のナレーションで開戦前の日本に似ているとあったけど実際自分が開戦前にいたわけじゃあるまいし。実際の日本も戦争中だって笑うことも泣くことも普通にあったはず。戦争を語ろうとするならその当時のリアリティを想像することが一番大事だと思うのよね…。現在で過去を裁く事って思い上がりでしょ。平和主義者ってさ。


というわけで本編の「笑うイラク魂」はなかなか良かったのだけど、そのあとビデオ化の際一緒にしたらしいアフガンのほうの映像も収録されてて、こっちはあまりのつまらなさに途中でリタイア。なんで日本のジャーナリストにインタビューしてる映像ばっかりなんだよ!?ちゅー事で前半60分観れば良いです。