マイケル・ムーアの(略)アホでマヌケなアメリカ白人1

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TVシリーズ。
皮肉たっぷりなジョークが魅力だがそれをユーモアでくるんで見せてるのがムーアの才能なのだろう。ただこの調子で続けて観てくと経済的な成功者や政治家はみんな悪であると言ってるような窮屈さを感じる。
少なくとも中立ではないことは間違いない。これを観て自分が正義の側であることを確認して喜ぶのだろうか?ドキュメンタリーと名がつけばみんな編集も演出もなくリテイクも無いと思っているのか?
以前の話だけど「ボウリング・フォー・コロンバイン」のOHPの掲示板をを見たとき、チョムスキー読めとかサイード読めとか言ってる連中ばかりだったのだけどこういう人々はムーアを神格化してる気がする。

彼は活動家じゃなくて政治や社会問題をたまたまネタにしてる放送作家であってそれ以上でもそれ以下でもないのかもしれない。そういう意味で言えば日本の「TVタックル」とか「朝生」とか「週刊アサ秘ジャーナル」とそう変わらない気がするが…。番組内容が一番近いのは「TokyoBoy」だろう。そっくりな企画が多いし製作のテリー伊藤はこの番組をヒントにしてるのではないだろうか。と邪推。
http://www.mxtv.co.jp/tokyoboy/


書籍版を読んだときも同じような窮屈さを感じた。社会の暗部にあきれはすれど、ブッシュ嫌い、共和党嫌い、民主党ダメ、やっぱり緑の党だよね。俺が民主党を支持したのも勝てないくらいなら民主党の方がマシだと思ったからさ!と臆面もなく書き綴るのはどうかと思ったが。「ボウリング・フォー・コロンバイン」は中立的な(編集や脚色の恣意はあるにせよ)内容で良かったのに自分の中では評価が下がってしまったのは残念。

日本で対抗しようとするとこういうのになるのかな…。
http://www.ch-sakura.jp/onlinetv_sakura.html